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SOMECについて

| 設立趣旨

性犯罪加害者に対する処遇に関して、欧米各国では、早くから科学的根拠に基づく更生プログラムの研究が進められるとともに、精神療法や薬物療法等の医学的な治療も導入され、既にその成果は現れてきています。

日本では、2004年11月に奈良市で発生した女児誘拐殺害事件を契機として性犯罪者の処遇に対する日本の不十分な施策に世論の高まりが起こりました。この世論の要望を受け、法務省は、性犯罪の受刑者や保護観察対象者の再犯防止のための体系的な制度としての性犯罪者処遇プログラムを立ち上げ、2006年度よりその運用を開始しています。

ところが、この性犯罪者処遇プログラムの対象は一部の性犯罪加害者に限られています。また、そこで実際に取り組まれている処遇の詳細な内容等はもとより関連する情報は、一般の国民の目に触れることさえも困難な状況にあります。

日本では依然として性犯罪加害者の処遇や対策はおろか、性犯罪及び再犯等の実情把握さえ、欧米に比べ大きく立ち遅れていると言わざるを得ません。
日本の性犯罪及び再犯予防のためには、医学的な治療も含め、性犯罪者の統一的・標準的な更生プログラムの更なる研究を進め、最も効果的で有効な方法を確立することが急務となっています。

また、国民が安心して生活できる安全な社会を確保していくためには、性犯罪者処遇プログラムに対する取組みやその成果について広く一般社会に情報を提供し共有することで、性犯罪の受刑者や保護観察対象者の再犯防止の気運を高めていくことが必要不可欠です。
これらに関連して、性犯罪加害者自身の更正や医学的治療のための専門的機関の設立が求められています。

| メンバー

発起時メンバー

代表理事 福井裕輝(犯罪精神医学研究機構)
副理事 長谷川眞理子(総合大学院大学先導科学研究科、国家公安委員)
理事
  • 十一元三(京都大学医学部)
  • 大下顕(京都大学医学部)
  • 新谷桂(第二東京弁護士会)
  • 廣田智子(弁護士)
  • 川田良作(法務省矯正局)
  • 富田拓郎(関西大学社会学部)
  • 大塚淑子(中央大学文学部)
  • 西中宏吏(国立精神・神経医療研究センター司法精神医学研究部)

第一期メンバー

 
  • 荒田智史(法務省矯正局)
  • 石塚聖堂(中央大学文学部)
  • 大島郁葉(千葉大学医学研究院)
  • 奥田真(法務省矯正局)
  • 小野寺宗善(法務省矯正局)
  • 近藤隆(法務省矯正局)
  • 土屋亮(法務省矯正局)
  • 中平雄水(ウエルフロント株式会社)
  • 桝屋二郎(法務省矯正局)
  • 三浦英樹(法務省矯正局)
  • 三木寛隆(京都大学医学部)
  • 望月晶子(弁護士)
  • 山下幸夫(弁護士)
  • 山本隆三(NPO法人自律・社会復帰支援センター)

| プロフィール

代表理事 福井裕輝

犯罪精神医学研究機構 代表
専攻分野: 司法精神医学、神経科学
平成4年3月京都大学工学部卒業
平成11年3月京都大学医学部卒業
京都大学医学部附属病院精神科、法務省京都医療少年院、厚生労働省国立精神・神経センターなどを経て現職。
内閣府性犯罪被害者支援に関する検討委員会委員。
内閣府性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業審査委員会委員。
警察庁 ストーカー行為等の規制等の在り方に関する有識者検討会委員。
大阪府青少年健全育成審議会委員。
福岡県性暴力対策検討会議委員。
大阪府子どもを性犯罪から守る条例改正検討懇話会委員。
京都大学医学部精神科非常勤講師。
京都大学博士(医学)、精神科専門医、精神科判定医。
第65回世界生物学的精神医学国際会議優秀賞、第21回日本パーソナリティ心理学会優秀賞、第5回作田明賞優秀賞。

著書:「私の処方」「Psychology of Gambling」「現代のエスプリ―嘘の臨床・嘘の現場―」「The Handbook of Social Neuroscience」「子どもの攻撃性と破壊的行動障害」「法と心理学の事典」「精神疾患の臨床と前頭葉」「こころの臨床a’・la・carte 精神鑑定と責任能力」「こころの科学―うその心理学―」「今日の精神科治療ガイドライン―非社会性人格障害―」「精神神経疾患と脳画像―反社会性人格障害―」「ストーカー病―歪んだ妄想の暴走は止まらない―」「平成29年度研修版 日弁連研修叢書 現代法律実務の諸問題(日本弁護士連合会 編)」「ストーキングの現状と対策」「情動と犯罪ー共感・愛着の破綻と回復の可能性ー(編)」「子どもへの性暴力は防げる!−加害者治療から見えた真実−」など

訳書:「HCR-20−暴力のリスク・マネージメント−」「サイコパス―冷淡な脳―」「PTSDハンドブック―科学と実践」など

AERA「現代の肖像」に取り上げられました。
犯罪加害者の治療に力を入れ、世の中にその必要性を訴える。加害者が減らない限り、被害者も少なくなることはない。 加害者への医療の取り組みに対する確固たる決意、司法と医療の連携の重要性について訴える姿勢、批判を覚悟してでもSOMEC設立に至った信念、その背景を詳細に取材していただきました。
記事のPDFファイルをダウンロード
AERA
2014年1月18日に「ストーカー病ー歪んだ妄想の暴走は止まらないー」が発売されました。
ストーカーは決して他人事ではない。誰もが加害者、被害者になりうるのだ。 加害者治療の必要性を訴える精神科医が記す「刑罰が必ずしも抑止力にならないストーカーの時代を生き抜くために、ぜひ知っておくべきこと」
ストーカー病
書籍「The Oxford Handbook of Social Neuroscience」が発売されました。Part SixのDevelopmental disordersの章を共著で書いています。
The Oxford Handbook of Social Neuroscience
2022年9月13日に「子どもへの性暴力は防げる!ー加害者治療から見えた真実ー」が発売されました。
子どもへの性暴力は防げる!-加害者治療から見えた真実-

副理事 長谷川眞理子

総合研究大学院大学先導科学研究科教授
専攻分野:行動生態学、進化生物学
昭和51年3月 東京大学理学部生物学科卒
昭和58年3月 東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程修了
昭和55年から2年間タンザニア野生動物局に勤務。
東京大学理学部人類学教室助手、専修大学助教授、Yale大学人類学部客員準教授、早稲田大学政治経済学部教授を経て現職。平成20年より 国家公安委員会委員。

著書:「クジャクの雄はなぜ美しい?増補改訂版」「進化とは何だろうか」「ダーウィンの足跡を訪ねて」など。

訳書:「人間の進化と性淘汰I, II(チャールズ・ダーウィン著)」「ダーウィンの種の起源」(ジャネット・ブラウン著)(ポプラ社)など。

弊センターにおける治療のメインである認知行動療法では、問題を抱えている人の「認知=物事の捉え方や思考」と「行動」に焦点を当て、徐々に自分自身のことや自身の抱える問題を理解していき、その問題への対処法や解決法を一緒に探っていきます。認知、考え方にも個人個人の癖があり、自分自身でその癖に気づき、不適切なものは修正していったり、柔軟な考え方ができるようになることが目指されます。
SOMECのロゴは、「SOMEC」の頭文字の「S」と「O」を重ねてデザインされておりますが、視点を変えて真ん中の空白部分をじっと見ていると、脳が90度回転しているような形が浮き上がってくるかと思います。そのような点から、「視点を変え、脳の認知(物事の捉え方)を変えていける場所」という意味も込められたロゴとなっております。
しかしながら、解釈は見る方の自由です。色々な視点から見えてくるもの、新しい見方があります。他にも「このように見えた」という視点がございましたら、教えていただけますと幸いです。

| 会員募集

活動に賛同し、一緒に活動していただけるメンバーを募集しております。
下記連絡先にお問い合わせください。

  入会金 年会費
正会員 5,000円 5,000円
賛助会員 30,000円 30,000円

|当センターの社会的役割

性障害専門医療センターでは、すべての活動を通じて社会貢献を目指します。

性障害専門医療センターの社会貢献

個人の治療
性犯罪者・性的嗜好障害者を対象にグループプログラムを通した治療を提供します。

専門家とのネットワークづくり
医師、臨床心理士、弁護士、矯正施設職員、その他の専門家と協同作業をすることで、性犯罪者・性的嗜好障害者に対し、幅広い援助活動をしていきます。

社会に向けた情報発信
性犯罪者・性的嗜好障害者に関するリスクアセスメントツール、書籍などの出版活動を通し、一般社会に幅広く情報発信します。

実証にもとづくプログラムの提案
性犯罪者・性的嗜好障害者を対象とした実証にもとづく治療パッケージを提供します。

| 弁護士の先生方へ

裁判における社会復帰支援のための司法サポートプログラムを行っております。
詳細は以下をご覧ください。
司法サポートプログラムのページへ

| お問い合わせ

お問い合わせやご依頼につきましては、下記のご連絡先までご連絡ください。